事業紹介
大切に守り継がれてきた木曽の銘木
日本三大美林のひとつ、赤沢美林。樹齢300年を超える天然林が生い茂る森林浴発祥の地としても知られるこの森林をはじめ、木曽には悠久の時と大いなる自然に育まれた木々が大切に守られています。
江戸時代初期には、「桧一本、首一つ」(勝手に伐採すると死罪)ということわざにあるように、木曽の森は尾張藩の所領として手厚く保護されてきました。
いまでも、伊勢神宮の御神木祭では、20年に一度の式年遷宮の折に、大御神さまのお遷り願う新しい神殿の御神体として木曽山系から伐採された桧が奉られ、その銘木のほどを物語っています。
人の体と心に優しい天然木
伐採されても呼吸し続ける木は、天然のエアコン。水分や汗を吸収して湿度調整を行うため、日本の気候風土には最適の素材といえます。さらに、有害な紫外線や不快な音を吸収し、人に快適な環境を作り出してくれます。木目から感じられる温もりも、天然の木ならではの魅力です。
そんな木の中でも、とくに優れた効力を持っているのが桧。その成分「ヒノキチオール」には、抗菌性、防腐性、空気の浄化作用などがあり、ダニやカビなどを寄せつけません。また、香りには心身ともにリラックスさせる効果があります。
自然素材だから、地球環境にもやさしい桧。どれだけ時代が進んでも、私たちが「木」へと還っていく所以です。
手から手へと伝えられた熟練の技
最先端のコンピュータがどんなに複雑な曲線も正確に切削する。そして、永年にわたって受け継がれてきた丁寧な手仕事が、精巧な細工を施し、使用方法や使用場所に応じた乾燥を行い、細やかな心配りで形にしていく。
伝統の技と先進のテクノロジーの融合が、桧の良さを生かした趣のある製品を生み出します。
暮らしの道具から家具や建材まで、昔ながらのものだけでなく、モダンなアイデア商品にまで発想を広げ、木の香りとやさしさにあふれた心豊かな暮らしをご提案します。
気高く美しく年輪を重ねた木曽の五木
木曽を代表する五種類の木
五木の中でも、最も有名な木曽のヒノキ。木目の美しさ、光沢、色合い、香気とすべてにおいて優れた木材の王者。材質は堅牢で腐朽にも耐え、加工性にも良いことから、超一級の生活品としてさまざまな道具に活用されています。
成長力の旺盛なサワラ。木目が美しく、色合いもヒノキに似ていて、活用範囲の広い木材です。耐湿性に富み、雨露酸類に強いため、とくに桶材として優れています。また、桐に次いで軽いという特徴も持っています。
「明日はヒノキになろう」からアスナロの名がついた木。ヒノキやサワラに比べると、色合いや香気の点で劣るものの、材質が緻密で高い保存性があることから、曲物の木地や彫刻材として多様されています。
寒冷の気候に耐えるネズコ。湿地や陰地育ちのため湿気に強く軽いのが特長。色合いは黒褐色で、きめ細かくシックな雰囲気を醸し出します。木曽の特産品のネズコ下駄をはじめ、家具、建具材に適しています。
成長が遅いため希少価値の高い木。ヒノキ以上の光沢を持ち、湿気に耐える力は五木の中で最も強いのが特長。水に強い特性を活かして高級な風呂桶や水桶、キッチン、船、橋などに加工されています。